当科では、肺がんをはじめとする胸部悪性腫瘍の診断・治療を専門とし、化学療法を中心としたがん治療を担っています。
悪性疾患を診療しつつ、呼吸器感染症（肺炎）、間質性肺炎、慢性閉塞性肺疾患などを合併する症例を診療することができるため、良性疾患も豊富に経験が可能です。
さらに、化学療法による多彩な副作用の管理を行うため、総合的な内科管理も学ぶことができます。

肺がん領域は分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬などによる個別化医療が、他の固形がん領域よりも充実しているため、患者さん一人ひとりに適した治療をより提供することができます。
また、肺がん周術期治療の開発や新規治療薬の登場により、日々患者さんに提供できる治療が増えているため、がん治療の発展を実臨床の現場で実感することができます。

高齢化に伴い肺がん患者は増加傾向にあるため、胸部異常陰影発見時の専門医へ紹介だけでなく、標準治療終了後の緩和ケアを中心とした訪問診療の需要も高まっており、開業医の先生も肺がん患者さんを診察する機会は増えつつあります。
また、かかりつけの患者さんが化学療法中であることも多くなっており、かかりつけ医として普段からの診察を継続しつつ、化学療法の副作用出現時の専門医への早期紹介などの対応が求められることも増えています。
肺がん診療を経験することによって、総合的な内科診療力を身に着けることができることに加えて、緩和ケア治療の経験も積むことができるため、地域医療の担い手である開業医として求められるスキルを身に着けることができます。

当科に在籍している医師の半分以上が、関西医科大学以外の出身です。
当科では出身大学に関係なく、学会発表、論文投稿、大学院への進学などの経験を公平に積むことができます。

内科専門医、呼吸器専門医、がん薬物療法専門医、気管支鏡専門医が主な取得対象となり、当院に加えて、がんセンターや市中病院など多くの連携施設があります。
個人の希望に添ったキャリアが積めるよう、研修体制を整えています。

チーム制で診療を行い、過度な負担が特定の医師に集中しないよう配慮されています。
当直は月に1〜2回程度、時間外勤務は働き方改革に沿った体制づくりが進められています。
有給休暇は規定に従って取得可能で、ワークライフバランスへの配慮がなされています。

当院では活発な臨床研究や治験を実施しており、国内外の学会発表の機会が豊富です。
大学院進学も可能で、臨床と研究の両立を支援する体制を整えています。

給与は当院の規定に従い、職位などに応じた待遇が提供されます。
また、週2コマの院外研鑽にも従事が可能で、安定した収入が得ることができます。

産休・育休の取得は制度として確立されており、復帰後のサポート体制も整っており、時短勤務など柔軟な勤務形態が選択可能です。
取得する医師も増加傾向にあり、働きやすい環境づくりを進めています。
もちろん、男性医師も取得することができます。

化学療法導入から緩和ケアまで進行期肺がんの症例を幅広く経験することができ、化学療法のレジメン選択、副作用管理などについての勉強会の機会もありましたので、がん治療をする上で必要なことを学ぶことができました。
また、胸腔ドレナージ術や気管支内視鏡などの手技も経験を多く積むことができ、充実した研修生活を送ることができました。

肺がん領域は毎年のようにガイドラインが更新されるため、知識のアップデートをしないといけない機会が多く、最新の医学知識を継続的に学び続ける意欲がある人が向いています。
また、患者さん1人ひとりに寄り添い、コミュニケーションが取れる人、他職種との連携ができる協調性がある人も向いています。